認知機能とは、記憶、知識、計算、見当識、理解、判断などの知的な能力の活動全般をいい、知覚された情報に対し、それが何であるかや、どうなっているかを解釈する過程をいいます。
一般に、知識は加齢による影響が少なく、学習により取得される意味記憶(事物の意味や概念など、知識としての記憶のこと)は高齢でも保持されるといわれます。一方、計算能力は加齢により大きく低下するといわれます。
これに対し、エピソード記憶(過去の出来事や体験についての記憶)では、最近のできごとに関する記憶が低下する傾向があります。もの忘れは疾患によらない、通常の老化の過程でもみられます。
健忘症候群とは、永続的な記憶の障害があっても、認知機能全般の障害がないものをいい、睡眠導入剤や抗不安薬などの薬物、アルコールの多飲も原因になるようです。
認知症に関する相談窓口については、認知症疾患医療センター、精神保健福祉センター、保健所・保健センター、地域包括センター、公益社団法人認知症の人と家族の会があります。周囲の支援者のサポートは、認知症高齢者や家族の方の悩みを解決してくれます。
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