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高齢者の特徴

尿失禁

尿失禁には、排尿機能の障害による器質的尿失禁と。それ以外の障害による機能性尿失禁があります。膀胱内に尿をためておくことができず、自分の意思とは無関係に尿が漏れ出てしまう状態を尿失禁といいます。加齢と共に排泄に関係する筋肉や神経が衰えて、残尿が起こったり、咳やくしゃみ、笑いなどでも尿の漏れを起こしやすくなります。尿失禁は大きく分けると、器質的尿失禁である、①切迫性尿失禁、②腹圧性尿失禁、③溢流性(いつりゅうせい)尿失禁、④反射性尿失禁、⑤完全尿失禁と⑥機能性尿失禁、の6つに分類されます

①切迫性尿失禁の主症状は尿意が我慢できない尿意切迫感です。尿意を感じてもトイレまで間に合わず漏れてしまいます。原因は脳血管障害や尿路感染症などがあり、尿を溜めておく筋肉の弛緩や排尿神経の障害等となります。切迫性尿失禁に頻尿や夜間頻尿に伴う場合は過活動膀胱ともいいます。

②腹圧性尿失禁とは、骨盤底筋の機能低下により、咳、くしゃみ、重いものを持つなどにより、瞬間的に腹圧の上昇で失禁します。尿道が短い女性(妊産婦や中高年女性)に多いです。

③溢流性尿失禁とは、尿が膀胱内に多量にたまり、漏れ出すものです。前立腺肥大により、尿が溜まっていても自力で尿を排出できず、だらだらとたれ流してしまいます。下部尿路閉塞、糖尿病による膀胱収縮障害などがあります。

④反射性尿失禁とは、尿意を伴わず、膀胱内に尿がたまると膀胱収縮反射が不随意に引き起こされ、尿が漏れるものです。脊髄損傷など、脊髄に障害があり、本人の意思とは無関係に反射的に漏れてしまいます。これは、上位感覚神経の障害があるために、膀胱に尿がたまっても、尿意が大脳まで伝達できなくなって生じます

⑤完全尿失禁とは、膀胱内に尿を留められず、常にだらだらと垂れ流してしまうものです。

⑥機能性尿失禁とは、排尿器官には異常がないが、身体機能の低下、身体麻痺や認知症などのために、下着を脱ぐのが遅かったり、トイレの場所がわからず、漏れてしまうものです。

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